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LOOP/ループ -時に囚われた男-

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LOOP
2016年
ハンガリー
95分
サスペンス
劇場未公開




監督:
イシュティ・マダラース
出演:
ディーネシュ・サーラズ
ドリナ・マルティノヴィチ
ジョルト・アンゲル



<ストーリー>
麻薬密売人のアダムはある日、目の前で恋人のアンナが轢き殺されるのを目撃。しかしその後、事故の現場に戻ったアダムはそこで謎のビデオテープを発見し…。

-感想-
なんでこんなろくでなしの男に神様は試練を与えるんだ?
彼女が妊娠したら「堕ろせ」の一点張り。
彼女が車に轢かれても「そんな女知らん!」と逃げる。
自分が殺されそうになると彼女のせいにして命乞い。

胸糞悪い超最低野郎だ。

そんな屑人間の主人公アダムが同じ時間を何度も何度も題名通りにループしまくる。
確か、他の映画か何かで別の自分に会うと時空が歪んでしまって危ないみたいな事を言っていた気がするのだが、この映画では2度程顔合わせする。

ドッペルゲンガーのセオリーを崩してしまっているんじゃないのかと思ったが、別段アダム自身が消えてしまうて事も無かったし、その辺は余り気にしなくていいのかも。
一応、分身は自らの手で片付けていたから問題が発生しないようにはなっているよね。

何回もループを繰り返すので、アダムは事の発端となった闇取引する為の医療薬品アンプルの扱い方が間違っているのかと考え出し、あれこれ手段を変えていくのだが、これが全く効果を生み出さない。

じゃあ一体自分は何の目的を果たす為にこんな変な体験をしているのか、そこに最終的な疑問を置く訳だが、辿り着いた答えがそうこれ。

妊娠した彼女に対する男としての決意。

そりゃあループする度に彼女死なせてたら神様も「チーガウーダローーー!!」て怒るのも無理はない。

アンプルをどうこうするんじゃなくて、屑なアダムでも心から愛してくれている彼女の身に起きる危険を回避させる、それがお前の役目なんだよ!と、ここに気付いて無事達成出来ればハッピーエンドに落ち着くてのが記事の冒頭に書いた“ろくでなし男”そのものを変えさせる事を神は試練として与えたようだね。

映画の始め、アダムは電車の中で物乞いをする浮浪者に(ろくでなしの癖に)パンを分けてあげるのだが、私はこの浮浪者が実は神様だったんじゃないかなと、アダムにも人としての善意があるのなら、生き方を変えろ、そんな切っ掛けを作ってくれた様に感じたんだけれども、ラストでの彼女を助けられて一安心、俺は人生これからやり直すぞ!とウッキウキで電車に乗り込むも、目の前でパンに食いつく浮浪者を見て、あれ??そのパン・・・てかアンタはあの時の・・・横チラッ、でエンディングに突入はそれまでの重苦しい空気を和らげる為の一種の監督なりのユーモアかな、そう私は思いたい。

彼女とアダムそれぞれが持った写真の切れ端を合わせるも合わなくて「なんでだ!」てなる件は、一瞬「まだ終わってないのかよっ」て私もドキッとしたけれど、アダムの先走りだったてのが分かり二人同様にニヤッとしちゃったし、ここからのエンディングまでの流れは湿っていた空気が一変していて好きだなあ。

評価:★★★
17/09/04DVD鑑賞(準新作)
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メーカー:プレシディオ

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