2022年
日本
123分
ホラー
PG12
劇場公開(2022/08/27)
監督:
白石晃士
脚本:
白石晃士
撮影:
白石晃士
出演:
堀田真由・・・市川美保
飯島寛騎・・・ナナシ
筧美和子・・・三好麻里亜
宇野祥平・・・江野祥平
白石晃士・・・黒石光司
<ストーリー>
ホラー映画監督の黒石光司とADの市川美保は、怪しげな情報をもとに、三好麻里亜という女が住む山奥の家へと向かう。やがて黒石のカメラは、予想もしなかった不気味な現象を次々と捉え始めるのだったが…。(allcinemaより抜粋)
撮影隊が踏み入ったのは、異界と繋がる祟りの森だった。
―感想―
俺が一番信頼を寄せている白石晃士監督の新作、色んなジャンルが大渋滞していて、いやあ面白かった。
セル版が販売されると知って発売日に購入。
レンタル版も某レンタル店で既に貸し出しされている、てのは予約してから知ったのだけども、白石監督の作品は1本くらい手元に置いておきたいてのもあったから結果的に買って良かった。
今作も白石監督お得意のPOV方式ドキュメンタリー風ホラー。
この手のジャンルの白石作品の強みは、監督自らカメラを回す、これ!
脚本書いたのが監督だから、何を撮ればいいのか、何処を映せば視聴者に衝撃を与えるのかを熟知しているので、そこはじっくりと観たいと思う部分も念入りにカメラを回し続けてくれている。
後、何か所かワンカット撮影にも挑んでいるが、全く取りこぼしが無いのは流石である。
下手な撮影者なら、何処撮ってんねん、今そこを映す場合じゃねえだろて不満が出るものだが、白石監督はその辺計算尽くしていて上手いんだよなあ。
そして魅力的なキャラクター達。
真面目な霊媒師よりも、チャラくて若いイケメン霊媒師の方が、とてつもない力を発揮させ皆のピンチを救いまくるという見た目とのギャップにも楽しませてくれるし、行方不明となった少女を一人で探しているスーパーボランティアのおっさんが、何故か携帯してる猟銃を化け物目掛けてガンガンぶっ放し、ドヤ顔しまくる姿が堪らなく可笑しい。
宇野祥平さん、あんた最高だわ。
初めに記述した様に多彩なジャンルがひしめき合う内容でして、宇宙人の襲来で幕を開け、ナナシの霊媒師と合流してからはバス移動の最中にカーチェイスへと発展、銃撃戦へと縺れ込みつつ辿り着くのはカルト集団。
その施設で、取り憑かれた信者たちと宇野祥平さんを先頭にしての格闘戦と、場面が移り変わると共に違うジャンルが現れる演出に、監督のサービス精神を垣間見る事が出来て気分がすっげえ高まっちゃった。
イケメン霊媒師の作戦が見事に当たり、皆が生き返り、皆が正気に戻る、それまでの殺伐とした展開から打って変わってのほのぼのハッピーエンド。
かと思いきや、まさかの地球の終わりを予感させるアンハッピーエンド!!
123分もの長尺なのに、全く退屈させる気も無い怒涛の展開には時間を忘れてワクワクさを常に抱かされましたけど、やんわりと「愛」を隠し持ったシーンにはニヤニヤしちゃいましたが(笑)、黒石くんの何時もと変わらぬヘタレっぷりや、霊体ミミズ等の特有な白石ワードが見聞き出来るとファンとしては嬉しくはなりますなあ。
劇場版が期待通りに満足を得れたので、TVシリーズも観たいと思い、「TV版のDVDは出ないのですか?」みたいな事をツイートしたのですが、なんと白石監督自身から「TV版は出さないそうです」とお答え頂きました。
ふと思った事をツイートしたら、当事者からの返答、便利な世の中になったもんです。
TVシリーズのDVDが出ない事に関しては残念。
評価:★★★★
23/01/14DVD鑑賞(新作)
販売開始日:2023-01-13
メーカー:KADOKAWA
関連作:
『オカルトの森へようこそ(2022)<TV>』(TVシリーズ)
『オカルトの森へようこそ THE MOVIE(2022)』(劇場版)